FP3級合格に必要な「第3分野の保険」に関する基礎知識

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FP3級では第3分野の保険といって医療保険やがん保険の知識も必要になります。

ただ3級ではどんな種類があるか?くらいの浅い知識しか問われません。

 

ただ普段聞き慣れない言葉なども出てくるのでしっかり覚えていきましょう。

そもそも第3分野の保険とは?

第3分野の保険とは
第1分野の保険でも第2分野の保険でも無いその他の保険のことを言います。

 

第1分野が生命保険で
第2分野が損害保険なので
それ以外の保険はすべて第3分野に分類されることになります。

 

なぜこんな分類をされているのかというと

実は1996年に保険業法の規制が緩和される前は
生命保険会社は生命保険のみしか販売することができず、
損害保険会社は損害保険しか販売することができなかったんです。

当時がん保険や傷害保険などは医療の発達に伴って
外資系企業が新しく開発した商品で
日本の法律では損害保険にも生命保険も区分できず、
どの日本の保険会社も取り扱うことができませんでした。

 

しかし規制緩和後

今までどちらの会社も参入できずにいた分野の保険ですが
子会社を設立すればお互いに扱ってOKとなりました。

 

新しい分野が第1分野でも第2分野でも無いことから
第3分野という名前がついたんです。

 

 

つまり第3分野の保険は

損害保険会社でも生命保険会社でも扱っている保険で
種類が一番多い分野の保険なんですね。

さらに生命保険や損害保険に特約としても付加することも可能なので
保険商品の構成も多様化しました。

 

医療保険と医療特約

医療保険は第3分野に分類される保険です。

 

医療の高度化や医療制度の改変によって
救命率の増加や入院日数に変化があり
さまざまな医療保険が開発されていきました。

 

また生命保険の特約で医療保険を付随させることも一般的になりました。

病気や怪我で入院したり、
手術を受けたりした場合、
生命保険と医療特約を使う以外に医療保険に加入するという方法もあります。

 

医療保険は基本的には入院給付金と手術給付金で構成されますが、
特約でその他の補償もつけることができます。

 

その代表的なものが先進医療特約です。

 

先進医療特約

厚生労働大臣に承認されている
先進医療に該当する治療を受けた時に給付金が支払われるものです。

 

なぜこんな特約があるのか?というと
ふつう先進医療は高額なのにも関わらず
健康保険が使えず医療費が全額負担になるので
通常の保険金では賄えないからです。

 

大臣が承認する先進医療は時期によって変更されますが、
療養を受けた時に先進医療に承認されていれば有効になります。

 

先進医療はなぜ大臣の承認が必要なの?

先進医療は新しく発明された治療法なので
症例数が少なく健康保険の対象にするかどうか検討中の医療なんですね。

 

そのため症例数が増えて
安全で有効な治療法だと厚生労働大臣が認めると
先進医療から外れて健康保険が使える医療になります。

 

逆に症例数が少なすぎたり
現実的に利用する機会がないようなものだったりすると
承認取り消しになる場合もあるそうです。

 

 

リビニングニーズ特約

被保険者の余命が6ヶ月以内と診断された場合に死亡保険金の前払いをする特約です。

どの保険会社でも利用可能
付加するための保険料は不要なのが特徴です。

 

リビニングニーズ特約で先取りできる金額は3000万円までなので
3000万円を超える保険契約の場合は
超えた分は死亡後に支払われます。

 

また余命宣告の期間を超えて生存しても
保険金の返済などをする必要もありません。

 

特定疾病補償保険(特約)

がん急性心筋梗塞脳卒中によって所定の状態と診断された場合に
特定疾病保険金が一時金で支払われます。

 一度保険金が支払われたら契約終了になるものがほとんどです。

 

もし生前に保険金の受け取りがなかった場合は
死亡の要因に関わらず死亡保険金として受け取ることも可能です。

 

特定疾病補償保険は一時金払いなので
がん保険や医療保険のように入院日数に関係なく一定の金額が受け取れるメリットがあります。

 

 

介護保障保険・介護特約・介護費用保険

寝たきりや認知症で介護が必要になった時に
介護一時金や介護年金が支払われます。

 

介護一時金は介護認定をされた場合に支払われる保険金なので
用途に縛りはありません。

 

公的介護保険を使うと
介護に必要なものをそろえるのに1~3割の自己負担で済みますが、
車椅子や杖、家のリフォームなどたくさんの物を揃えようと思うと初期費用はかさみます。

そんな時に利用できるのが介護一時金です。

  

 

がん保険

がんにより入院したり、所定の手術を受けた時に給付金が支払われるものです。

特定疾病補償保険のように一時金の支払いだけではなく複数の受け取り方法があります。

 

・診断給付…診断された時の一時金

・手術給付…手術を行った時給付

・入院日額給付…入院日数に応じた給付

 

このほかに先進医療特約や通院給付などもあり補償内容が充実した商品もあります。

他の保険の補償と重複しないように加入には注意が必要です。

 

また医療保険に付随させたがん特約というものもあります。

 

 FP3級に必要な「第3分野の保険」まとめ

 第三分野の保険は生命保険と損害保険以外の保険をまとめたものなので体系化できず、覚える内容がバラバラです。

それでもFP3級のレベルでは一つ一つの保険の内容を用語集のように
覚えておく必要があります。

 

特に「リビニングニーズ特約」は過去問の頻出度も高めなので押さえておきたいところです