生命保険には保険料の払い方や保証内容によって複数の種類に分けられます。
FP3級ではそれぞれのしくみを理解しなければいけません。
定期保険
保険期間を決めて、その期間内に死亡や高度障害になった時に保険金が受け取れる保険のことです。
保険期間の途中で解約しても、契約を満了しても解約返戻金や満期金などの支払いはないのが一般的です。
收入補償保険
保険金を年金として一定期間にわたって受け取れる定期保険を収入補償保険といいます。
保険金は毎月の給料のように振り込まれ、残された家族の生活費に充てることができる保険です。
年金ではなく一時金で保険金を受け取ることもの可能ですが、受け取り総額は一時金の方が少なくなってしまいます。
逓減・逓増定期保険
保険料は変わりませんが、保険金額が逓減していく逓減定期保険と保険金額が逓増していく逓増定期保険というものもあります。
終身保険
終身保険は一生涯の死亡保障がついた保険です。
一時払い終身保険
保証期間全体の保険料を一時払いで支払う終身保険を一時払終身保険といいます。
つまり保険料を払うのは最初だけで、保障は一生涯続くとうことです。
一時払いなので高齢者でも加入しやすく、遺産相続の手段として利用することが可能です。
死亡した時に支払われる保険金は遺産分割の対象外なので、指定した受取人に一定の財産を残す時に使えます。
一定期間経過すると払い込んだ保険料より解約返戻金の方が高くなるので、資産運用の手段として利用できるのもメリットです。
しかし、最初にまとまった金額が必要なのと、短期間で解約すると解約返戻金が払い込んだ保険料より大きく下回るというデメリットもあります。
また生命保険控除も保険料を支払った年にしか利用できないのも短所です。
定期保険特約付終身保険
終身保険に定期保険が特約として付加された保険です。
特約期間中は高額の死亡保障金を受け取ることができ、特約期間が終わっても死亡保障は一生涯継続します。
定期保険の特約は終身保険の払込終了までずっと続く全期間型と、特約期間を10年や15年単位で更新する更新型の2種類に分かれます。
更新型なら家族の年齢やライフイベントに合わせて柔軟に特約を選ぶことができるのがメリットです。
また終身保険の特約として定期保険に入るので、多少保険料が安くなるのが一般的ですし、終身保険と定期保険を別々で加入するよりは管理などもしやすくなります。
しかし定期保険はあくまで特約ですので、終身保険を解約することになった場合、同時に定期保険も解約しなければいけません。
養老保険
養老保険は死亡すれば死亡保険金、満期まで死ななければ満期保険金を受け取ることができる保険です。
保険料の総額が満期保険金となり、死亡保険金にもなるので、死亡保障としてはかなり少なく、働き盛り世代には物足りない
満期時に払い込んだ保険料+利息分が受け取れるので貯蓄の性質が高い保険になっています。
こども保険
子供の教育資金を準備するための保険です。
契約者である親が死亡した場合には保険料の払込が免除されて、その後は生存給付金が支払われます。
満期まで親が生存していた場合は満期保険金、一定期間ごとに祝い金が給付されるものもあります。
変額保険
変額保険は投資性が高く、加入後の運用状況によって保険金額が変動する保険です。
しかし死亡保険金は基本保険金額よりも下回らないよう最低保証はされています。
解約返戻金には最低保証はありません。
利率変動型積立終身保険
利率変動型積立終身保険は保障部分と貯蓄部分を分離している保険で、毎回払い込む保険料の中から補償の分と積み立ての分を所定の範囲内で変更することができます。
積み立て金は保険料を調整する役目を果たせるので、保証内容などの見直し等が柔軟にできるメリットがあります。
かんぽ生命保険
現在は独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に引き継がれましたが、民営化前に加入している保険については契約が終了するまで政府保障が継続します。
共済
組合員を対象に生命保険に似た商品を取り扱っています。
共済の特徴は民間の保険よりも掛け金や保険料金が少ないことです。
個人年金保険
公的年金ほ保管するために個人年金保険という商品があります。
有期年金
有期年金は支払期間を定めて、期間終了時に被保険者が生存していれば年金が支払われるものです。
確定年金
確定年金は支払期間を定めて、期間終了までに被保険者が死亡しても年金が支払われるものです。
年金は遺族にたいして支払われます。
終身年金
被保険者が生存する限り一生涯年金の支払いが継続します。
夫婦年金
夫婦年金は夫婦のいずれかが生存している限り年金が受け取れる個人年金です。
残された配偶者の老後の生活資金に充てることができます。
変額年金保険
運用状況によって将来受け取れる年金額が変動するのが扁額年金保険です。
死亡給付金には最低保障があるのが一般的。
FP3級の生命保険商品にまとめ
FP3級の試験での生命保険商品は過去問での頻出度は高めです。
保険の名称と保険の内容を覚える必要があります。